BASICSアートメイクの施術の流れを、未経験の看護師向けにやさしく解説
アートメイクの施術が、来院からアフターケアまでどんな順番で進むのかを、未経験の看護師向けに一つずつ解説します。看護師がどの工程で何をするのかもあわせて整理しました。
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「アートメイクの仕事、ちょっと気になる。でも、何から調べればいいのかわからない」。そんなふうに感じている看護師の方は少なくありません。スクールのホームページを開いてみても、聞き慣れない言葉が並んでいて、かえって迷ってしまうこともあるでしょう。
大丈夫です。いまアートメイク看護師として働いている人の多くも、最初は何も知らないところから始めています。大切なのは、細かい情報を集める前に、全体像を5つのポイントでつかんでおくことです。
この記事では、未経験の看護師がアートメイクを学ぶ前に知っておきたいことを、5つにしぼって順番にお伝えします。読み終わるころには、次に何をすればいいかが見えてくるはずです。
最初に知っておきたいのは、アートメイクがどこで、どんな立場で行われるかです。ここを押さえておくと、スクールや求人の情報を正しく読めるようになります。
アートメイクは、専用の針で皮膚のごく浅い部分に色素を入れる施術です。厚生労働省の通知(平成13年11月8日 医政医発第105号)では、針先に色素を付けて皮膚に色素を入れる行為を、医師免許のない人が業として行うと医師法違反になると示しています。皮膚に針を刺す以上、感染やアレルギーなどのリスクがあるため、医療の知識と資格を持つ人が行うことになっているのです。
看護師がアートメイクを行うときは、医師の指示のもとで施術します。施術の前に医師が診察し、施術できる状態かどうかを判断するのが一般的な流れです。看護師ひとりでサロンを開いて施術することはできないため、「独立してサロンを開ける」といった情報を見かけたら、注意して読むようにしましょう。
アートメイク看護師というと、施術している姿を思い浮かべる方が多いかもしれません。でも実際には、施術の前後にも大切な仕事がたくさんあります。
施術の前には、お客さまの希望を聞き、顔立ちや骨格、普段のメイクに合わせて眉などのデザインを提案します。この時間に十分に話し合えるかどうかが、仕上がりの満足度を大きく左右します。持病や服薬、アレルギーの確認も欠かせず、問診の経験がある看護師の強みが活きる場面です。
施術のあとは、赤みや腫れが出る可能性、洗顔やメイクを再開する時期などを説明します。また、色の定着具合を見て2回目以降の施術を行う「リタッチ」で仕上げていくのも大切な仕事です。言葉の意味がわからないときは、アートメイク用語集で確認してみてください。
ほかにも、施術内容や使った色素の記録、写真の管理、予約の調整など、事務的な仕事もあります。施術そのものに加えて、お客さまと長くお付き合いしていく仕事だと考えておくと、イメージしやすいでしょう。
スクールによって名前やコースの分け方は違いますが、学ぶ順番はおおむね共通しています。この順番を知っておくと、説明会の話がぐっとわかりやすくなります。
最初は座学で、皮膚のしくみ、色素の基礎、衛生管理、デザインの考え方を学びます。次に、人の肌に近い素材でできた人工皮膚を使って、手の角度や力加減を練習します。人工皮膚の練習は、講師に見てもらいながら(添削を受けながら)少しずつ上達していく段階です。
人工皮膚で練習を重ねたら、講師の指導のもとで、実際の人の肌に施術するモニター実習に進みます。人の肌は人工皮膚とは感覚がまったく違うため、未経験の方が自信をつけるうえで最も大切な段階です。モニター実習の人数や回数はスクールによって大きく異なるので、比べるときの重要なポイントになります。
| 段階 | 内容 | 確かめたいこと |
|---|---|---|
| 座学 | 皮膚・色素・衛生管理・デザイン | オンラインで受けられるか |
| 人工皮膚の練習 | 手の動かし方・力加減 | 添削の回数 |
| モニター実習 | 人の肌への施術 | 人数・回数、モニターの探し方 |
学ぶ前にもうひとつ知っておきたいのが、お金の考え方です。未経験の方ほど、表示されている受講料だけで判断しないことが大切です。
スクールによっては、道具やマシンの代金、モニター実習の費用、追加の実習や補講の料金が受講料とは別にかかることがあります。遠方から通う場合は、交通費や宿泊費も必要です。受講料が安く見えても、施術できるようになるまでに必要なものを足すと、合計が変わることがあります。
説明会に行く前に、「ここまでなら出せる」という予算の目安をつくっておくと、比べるときに迷いにくくなります。分割払いやローンを使える場合も、手数料や金利で合計額が増える点を忘れないようにしましょう。各スクールの初心者向けコースの料金は、スクール比較表でまとめて見られます。
最後に知っておきたいのが、学んだあとの働き方です。先に見通しを持っておくと、どのスクールが自分に合うかを考えやすくなります。
アートメイクを扱うクリニックに勤める働き方のほかに、クリニックと業務委託契約を結んで、施術を請け負う働き方もあります。業務委託は働く日を調整しやすい一方で、報酬の決まり方や道具の負担がクリニックごとに違うため、契約前の確認が欠かせません。
いきなり転職するのが不安な方は、今の看護師の仕事を続けながら、休日にクリニックで施術する形で始める方法もあります。その場合は、勤務先の就業規則で副業が認められているかを先に確認しておきましょう。
5つのポイントを知っても、「本当に自分にできるのかな」という気持ちは残るかもしれません。ここでは、未経験の方からよく聞く3つの不安について、考え方をお伝えします。
アートメイクのデザインと聞くと、絵心が必要だと感じる方は多いものです。でも、眉などのデザインには、顔の骨格や目鼻の位置をもとに形を決める「考え方のルール」があり、座学と練習で身につけていくものです。最初から絵が上手である必要はありません。むしろ、ルールを守って丁寧に線を引く慎重さのほうが大切だといえます。不安な方は、デザインの練習にどのくらい時間をかけるのか、添削を何回受けられるのかを説明会で聞いてみましょう。
人の顔に針を使うことに、緊張を感じるのは自然なことです。だからこそ、どのスクールでも人工皮膚での練習を重ねてから、講師の指導のもとでモニター実習に進む流れになっています。最初の施術でいきなりひとりになることは、基本的にありません。講師がどこまでそばで見てくれるのか、修正が必要なときはどう対応するのかを、事前に確かめておくと安心です。注射や処置で培ってきた、落ち着いて手を動かす経験も、きっと支えになります。
30代・40代から学び始める人もいますし、年齢の上限を設けていないスクールもあります。ブランクがある方も、看護師免許があれば受講できるスクールは多くあります。アートメイクの仕事では、問診、アレルギーの確認、清潔操作、異常への気づきなど、これまでの看護師経験がそのまま活きる場面がたくさんあります。年齢やブランクよりも、学ぶ時間をどう確保するかを先に考えておくことが大切です。
ここまで読んで、アートメイクの全体像が少し見えてきたでしょうか。最後に、次の一歩として何をすればいいかを整理しておきます。
お金、練習量、卒業後の働き先、仕事との両立。未経験の方がまず気にかけることは、人によって違います。自分がどれをいちばん大切にしたいのかがわかると、スクールの比べ方が決まります。迷ったときは、30秒診断で確かめてみるのもひとつの方法です。
比較表などで候補を2〜3校にしぼったら、説明会で直接話を聞いてみましょう。費用の合計、実習の人数と回数、卒業後の働き先の見通しを聞いておくと、比べやすくなります。焦らず、ひとつずつ確かめながら進めていけば大丈夫です。
インターネットやSNSには、アートメイクに関する情報がたくさんあります。なかには、「短期間で一人前になれる」「すぐにサロンを開ける」といった、期待をふくらませる言葉で書かれたものもあります。アートメイクは医療資格が必要な施術であり、上達のスピードにも個人差があります。気になる情報を見つけたら、スクールの公式サイトや説明会で、事実を一つずつ確かめるようにしましょう。
また、ひとつのスクールの話だけで決めてしまうのではなく、複数のスクールを同じ目線で比べることも大切です。料金、モニター実習、卒業後の働き先、通い方の4つをメモにまとめて並べてみると、それぞれの違いがはっきり見えてきます。説明会で聞いた内容も同じメモに書き足していけば、あとから家族に相談するときの資料にもなります。迷ったときは、いったん時間をおいてメモを見返してみると、自分が本当に大切にしたいことが見えてくるはずです。
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※この記事は、アートメイクを学びたい看護師に向けた一般的な情報です。スクールの料金や内容、求人の条件は変わることがあるため、申し込みや契約の前に各スクール・医療機関の最新情報を確かめてください。アートメイクは医療資格が必要な施術で、医療機関で行います。